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英文読解の処方箋
今回の記事は英文読解についてです。

リーディング、というとより広義になってしまうので敢えて「英文読解=英文を読んで理解する、読んで文章を紐解くこと」といたしました。

かなり前に書いた「構文の処方箋」という記事で「論理が分かれば読まなくても次に何が来るかわかる」と書きました。最近SCIENTIFIC AMERICANで非常にわかりやすい例に出会いましたのでそれを用いて一体どういうことなのか記述していきたいと思います。

2017年1月号のTaking Wingという記事から、一節の流れを(かなり)簡略化したものを書きます。????にはどのような内容が入るか予想してみてください。鳥の羽(翼)の起源についての英文です。恐竜から鳥は進化したのか、その境界はどこか、羽根は恐竜の頃からあったのか、鳥への進化が始まってからなのか、そもそも恐竜→鳥という進化の流れなのか、といったことが論じられている記事の一部です。

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サブタイトル:Accidental Liftoff

The origin of feathers is central to the enigma of bird evolution.

Feathers originally debuted in distant dinosaurian ancestors.

The plumage of Sinosauropteryx looked more like fluff, too simple to catch the wind.

The first feathers were for other reasons, such as to keep small dinosaurs warm.

One subgroup went for a makeover, and the quill pen(=軸のあるいわゆる羽根) was born, apparently for flight.

But none of these winged dinosaurs had the huge chest muscles to power flight and the quill pens were not optimized to withstand the severe forces of surging through an airstream.

Less supported theory: display.

Feathers first evolved as advertisements but winged dinosaurs suddenly found themselves with big, broad surfaces that had an aerodynamic function.

??????

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いかがでしょうか?

殆ど誘導尋問みたいで恐縮ですが、「Flight evolved by accident.」ですね。

原文にはもう少し細かい記載がありますがここでは割愛します。このように流れだけ抽出すると????に入るのは「飛べるようになったのは偶然の産物だった」ということは予想することが十分可能なのがわかります。

ちなみにこれが背景知識を伴うとどの時点でこの結論が導き出せるでしょうか?

それはサブタイトルを読んだ瞬間です。

すなわち「翼(あるいは羽)の機能として大きく分けると保温(自分や子供・卵含めて)・飛行・求愛(display)がある」ということと、「進化はDNAの変異と環境適応がうまく適合した時に生まれる偶然の要素が関係している」という背景知識があればサブタイトルを読んだ時点で、

「偶然飛べるようになった?ということは一般的に言われている機能や目的である保温や飛行、求愛という考えが否定される文がくるな」

「そのあと何かのきっかけ(サブタイトルを読んだ時点では不明)で鳥(あるいは恐竜との中間種)が偶然飛べるようになったという記載がくるな」

「それであれば最初飛べることに気づいた鳥たちがどのようにその能力を進化させてきたか、ということまで記載されているかもしれない

ということが予測できてしまいます。実際この一節の????のあとには「浮力に気付いた恐竜たちは地面から飛び上がり、枝に上ったりした、ついには強靭な胸筋を進化させ現代にいる鳥のようになった」といった記載があります。

「英文読解」は単語を理解し、文法を理解し、構文を理解することだけではないと私は考えています。それは「英文解釈」だと思います。「英文読解」というのはその上で自分の元々持っている背景知識とどこが新しいのか・どこが自分の理解と違うのか、その照合作業を経て書き手の言いたいことを理解する、話の筋道がわかる、重要な記述が浮き上がって見えてくる、そういったものだと思います。

よって予備知識の全くない分野の英文は通常「読解」できません。これは日本語の文章も同じだと思います。

逆にそうした話の流れが分かるようになると日本語の本も「速読」ができるようになります。サブタイトルや文章の流れからこれからの内容を予測し、自分の予備知識と照合していく。違うところは集中的に読み、必要なことは覚えようと努力する。自分の知識を更新する。そうした積み重ねの果てに読む速度が上がったら、それが理想的な「速読」であると思います。英文では「外国語」というバイアスが入るので1つステップが増えますが、しっかり読解できることがそのまま速読に繋がると思います。

理想としてはあらゆる分野でしっかりした知識の土台を持っておきたいところですが・・・まだまだ遠い夢のようです。

時間はかかるかもしれませんが一つ一つ積み上げていきたいと思います。
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