TOEIC 990点 & TOEFL 113点 & 英検1級 & 国連英検特A級 Dr.Englishの学習カルテ
試験を通して英語を学び、英語を通して世界を知り、知識を通して人生を豊かにする、そんなことを目指すお医者さんの徒然なる日記
研修を終えて
2か月弱という短い期間でしたが、アメリカでの研修が終わろうとしています。恐らくはこの記事がアメリカで書く最後の記事になるのではないかと思います。研修に来て少し後に書いた記事と内容的な重複がありますが、少し違うことも書いています。

来る前は本当に不安でした。

というのも6年生の時にもアメリカのとある医学部でトレーニングを受ける機会がありましたが、その時は英語力、特にスピーキングが全く及ばずシナリオ実習(1日10時間以上×1週間の地獄)で大変な苦労を強いられた過去があるからです。大学に入ってからは週1-2回の英語の授業以外一切英語に触れず、3年生以降はそれもなくなって完全に英語から離れていました。それにも関わらず6年でアメリカに行くと決まった時には英語はなんとかなる気満々、気持ちだけは若いけどブランク長すぎて体がついていかないお父さん状態です。心にしこたま傷を負って帰国しました。

なぜ事前に準備していなかったのかと突っ込みが飛んできそうなので経緯を説明しますと、この短期留学は自分で希望するのではなく学校側が選ぶ形で参加者が決まるものだったので、他にやりたいことがあった私は話が来た早々に一度断っていました。ある日呼ばれて、「君に決めた」とポケモンのサトシを彷彿とさせる決め台詞を言われたときは何のことかさっぱりでした。

このプライドズタズタ&メンタルボロボロ事件が私の英語学習のきっかけになったことを思えば、学生時代の短期留学は行ってよかったと思います。そうでないと今この瞬間に「大切な何かズタボロ事件」が起こっているわけですからね・・・

それから数年が経ち、英語力は何とか使える程度に上達した頃、またこのような機会をいただくことができました。迷わず飛びつきました。今回は学生ではないのでその緊張感たるや前回の比ではありませんでしたが、今回はちゃんと機会を活かせたかなと思います。

英語に関してはもう少し速く話せるといいなと思いましたが、全体的には支障はありませんでした。不意打ちで話しかけられたときは聞き返すときがしばしばありました。他に、色々省略した上での「10?」などと急に言われると返答にタイムラグが発生します。その辺は英語云々の話ではなく慣れ・経験も大きいかなと思います。スピーキングの練習はシャドーイングの処方箋で紹介しているstep3がやはり効果的だと思います。

期間を通して学年が近いこちらの医師のサポートを受けながら外来・手術・入院病棟など、臨床の多くの面を研修することができました。また、医療制度の違いや診療における考え方、手術の際の手技・器具の違いなど多くのことについて日本との違いを知り、ディスカッションできました。上級医たちは「日本ではどうなんだい?」と日米の違いに興味を持っておられました。こちらの学生やインターン(日本でいう初任実務研修医)に手術・合併症の説明などをするのは新鮮で、自分の理解が問われるとともに英語のトレーニングにもなりました。

一番衝撃だったのは生まれて初めて銃創の症例に出会ったことです。手術の後速やかにICU送りになりました。

これだけの期間、業務を空けるにも関わらず暖かく送り出してくれた職場の皆様には感謝感謝です。西がどちらかよくわかってないので足を向けて寝ていたらごめんなさい。あ、東向きもダメですね。

日本に帰ってそっくりそのまま応用できるものはけして多くないですが、得た内容は帰ってしっかりとシェアして私たちの医療のブラッシュアップに貢献できればと思っています。

来る前もバタバタしましたが、帰ってからもバタバタです。気を引き締めて踏ん張りたいと思います。
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努力すれば夢は叶うのか
随分と穿った感じのするタイトルで大変恐縮ですが、これは昨年私が母校で講演を行ったときに生徒たちに話した内容を端的に表したものです。医大生の頃から、夏休みなどに母校の先生を訪ねると夏期講習をやっていたりして、そこで生徒の前でカジュアルに話すことはしていましたが、学校規模で正式に「講演」を行ったのは初めてでした。

「あの講演からもう1年が経ったのか~」

と思い出し、その内容は学習を行う人にとっては共通する部分もあるのでは?という思いからブログ記事にするに至りました。

言葉選びには気を遣いましたが、精神的にまだまだ未熟な高校生たちにはやや厳しいことを言ったかもしれません。

以下の内容は当時の資料を参考に生徒に語り掛けた内容の一部を簡潔にまとめたものです。ブログ向けに文体を修正するのがあまりにも煩雑で、要点がぼやけてしまう恐れがあるため生徒たちに語り掛けたような形で文章化しました。

受験という特殊な環境に置かれた子たちに向けた内容なので日常の英語学習に当てはまる部分ばかりではないとは思いますが、読者の皆様が何かを思うきっかけになればと思います。


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皆さんは今、一所懸命に頑張っている。

成績・偏差値を上げて大学に受かる、そのために勉強する。

とても素晴らしく、尊いことです。

しかしながら、君たちのうち相当な人数がきっと受験シーズンが終わった後に晴れやかな顔はできません。第一志望の大学に落ちてしまうでしょう。

なぜここにいる全員が精一杯頑張っているのに全員が望み通りの結果が得られないのでしょうか?

「元々頭がいいやつには勝てない」

本当にそうでしょうか?

本当に頭のいい人は5歳とかで才能を見出され、10歳とか12歳でハーバード大学みたいなところに進学してしまいます。18歳で大学受験やっている時点で私も含め皆さん凡人ですから安心してください。凡人同士のドングリの背比べなんて些細なこと気にしなくて大丈夫です。本人次第でどうとでもなりますから。

(中略)

さて、ここで私は皆さんに、「努力は2つの種類がある」ということをお伝えしなければいけません。

ここでは「主観的な努力」と「客観的な努力」と言いましょう。

「主観的な努力」とは今、皆さんが自分の頑張りをどれだけ評価するか、ということです。「一生懸命頑張っている」と思う人もいるでしょうし、「もっと頑張らないと」と思う人もいるでしょう。「自分のできる最大限のことをやっている」と思う人はきっとものすごく充実しているか、ものすごく辛い時期を過ごしていると思います。

これに対して「客観的な努力」とは何を示しているでしょうか?これは、「周りに比べてどれくらい自分がやっているか」ということです。


例えばある生徒Aが「医学部に行きたい」と思ったとします。その生徒の偏差値は55だったとします。このままではまともに突破することは不可能です。平日4時間、休日8時間、必死に勉強しました。

一方、ある生徒Bも医学部を志望しています。その子の偏差値は65だったとします。比較的レベルの低い私立ならば合格圏内かもしれませんが、医学部受験では数字そのものだけでなく「倍率」が熾烈な競争を生みます。確実に合格するために平日5時間、休日10時間勉強しました。


生徒Aは「自分の中では」必死で頑張っています。しかし生徒Bから見ると生徒Aの努力は全く足りておらず、「頑張っている内に入らない」のです。

単純に考えれば生徒Aが生徒Bに追いつくことはないでしょう。


このように、勉強することに対して主観的な努力のみに頼ってしまうと視野が狭くなり、自分のやっていることが世界の全てで、これ以上ないもののように錯覚してしまいます。

皆さんが持たなければいけないのは「自分の中で頑張っているか」という感覚ではなく、「同じ大学を志望する人間よりも頑張っているのか?」ということです。大学受験においては「努力と呼べるかどうか」は、皆さんが決めるのではなく周りと比較して決まることを自覚しておかなければいけません。

先程の例でいえば、医学部志望の受験生で平日4時間+休日8時間という勉強時間はけして長い勉強時間とは言えません。厳しいことを言いますが、これで落ちたという話を聞いても私は「そりゃそうだろ」としか思いません。もちろんその場では言いませんが。周りより勉強していない人間が落ちるのは当たり前だからです。


ですから、皆さんはこれからの受験生生活において狭い自分の中に留まって限界に挑戦し続けるのではなく、周りを意識しながら自分の限界をアップグレードし続ける姿勢を持たなくてはなりません。

常に「同レベルの大学を受験するライバルより勉強しているか」を意識してください。この手の情報はいくらでも検索できるし、身近な先生に聞いてもいいでしょう。

そしてたくさん勉強するうちに効率・要領もどんどんよくなっていきます。「自分に合った勉強法」は想像と巡らせて「発見する」のではなく、懐中電灯1本で暗闇に飛び込んで模索し、試行錯誤しながら「身に付ける」ものであることを知っておいてください。

学校や予備校の情報は鵜呑みにするのではなく、それを自分に合ったようにアレンジする姿勢がないとどこかで頭打ちになります。逆に自分で色々考えながら勉強していると楽しくなってくると思います。


最後に、客観的な努力を怠らず、自分に合った学習方法をブラッシュアップし続けていても残念ながら夢破れてしまうこともあります。しかしながら、客観的な努力をしてきた人は勿論悔しいと思いますが、「何がいけなかったか」「どうすればもっと上手くやれたのか」を考える力が自然とついています。浪人して再挑戦する時にも、第一志望以外に進学する場合でも受験から得た経験は大きな糧となるでしょう。

主観的な努力しかしてこなかった人の多くは自分の努力、ひいては自分そのものが全否定されてしまったような苦しい感情を持ってしまうかもしれません。「あんなに頑張ったのにダメだった」「自分はダメなやつだ」と思いがちになるでしょう。ただの努力不足で落ちただけかもしれないのに自分で自分の限界を低く見積もってしまい、その後の人生でもどこか後ろめたさや自信のなさが付きまとい、成長を妨げてしまいます。仮に第一志望に進学しても自分の視野の狭さに気づかず、後になって挫折を味わうことになる可能性は極めて高いと思います。失敗やリスクを極端に恐れる人間になってしまう可能性すらあります。

「受験は己との戦い」なんていう人もいますが、どう考えても周りの受験生との戦いです。自分に勝っても相手に負けたら大学行けませんからね。己に勝つのではなく、己を律してあげてください。そして常に広い視野を持つことを忘れないでください。自己満足に陥ることなく、正しい方向に努力していきましょう。

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この他にモチベーションを維持することや自分に合った勉強法・情報収集など、計3テーマくらいの話したうちの1つですが、文章にするとかなり長くなってしまいました。高校生相手に話した際はもっとかみ砕いて説明していたので字数的には減らしてはいるのですが・・・

それにしてもアメリカに来てから会う人会う人に

「・・・doctor? You look like a teenager, hahaha!」

笑うな(-.-)

とか

「Oh, you're・・・your・・・your father is a doctor !」

私だ(-"-)
あなたは何も聞き間違えてない


とか言われる威厳のかけらもない若造が「数十年後をイメージしてください」なんて随分大層なことを言ったものだと思いますが、高校生から見ると私も大人に見えるようなのでよかったです(^^;

結構キツイ言い方だし、高校生たちが言われたくないことをズバッと言った割には生徒からの評判は上々だったようです。特に「18歳で大学受験やっている時点で凡人なんだから」の下りは先生たちからも「よくぞ言った!」という感じでした。一歩間違えると危うい内容ですが・・・。

上記の内容に当てはめると社会人における「生涯学習としての英語学習」は「主観的な努力」であり、自分のペースで無理なくやっていくのがベストだと思いますし、私もそうしています。とは言っても周りと比較することや、勝った負けたでより高いモチベーションを得られることもたくさんありますから私は結構バチバチ競い合うのも好きかもしれません。

ここまで書いて気付いてしまったのですが、これだけ長く書いた(講演ではしゃべった)のにまとめると「『つもり』は努力と呼べません」というもはやありきたりな標語のようになってしまってショックを受けています。読者の皆様には冗長な記事に映ったかもしれません

さて、アメリカでの生活も終盤に差し掛かってきました。残された時間も頑張っていきたいと思います。
シャドーイングの処方箋
今日はシャドーイングについて私が行っているやり方を提示させていただきます。

一応確認ですが、シャドーイングとは音声を聞きながら聞こえた英語を次々と口に出していく練習です。

(音声)I study English every day.
   (自分)I study English every day.

みたいな感じです。

大切なことは聞こえてくる英語の意味を意識する、ということは有名ですが今回はもう一歩私なりに踏み込んだやり方がありますのでご紹介します。

Step 1
まず、リスニング教材(私はCNN English expressの短い記事を使うことが多い)を聞きます。何回か聞いて、全ての語彙が聞き取れているか確認します。曖昧なところはスクリプトがついていますので確認します。初見(初聴?)でいきなりシャドーイングに入ることもあります。

Step 2

次に行うのは、以下の3つです。
・「意味」を意識したシャドーイング
・「音」を意識したシャドーイング
・「意味」と「音」の両方を意識したシャドーイング

この過程で英文の暗唱が完了します。


ここからさらに踏み込みます。ここからは具体例があった方が分かりやすいので、以下の英文を使ってシャドーイングすると仮定します。

(例文)
I make it a rule to study English every day in order to improve my speaking skills.

Step 1&2で暗唱まで完了しています。音声がなくてもスラスラ出てきます。これ以上何をするのでしょうか?

Step 3
文法事項・フレーズ・日本語訳を意識したシャドーイングをします。例文には多くの内容が含まれています。

(文法的な内容)
I make it a rule : SVOCの構文
make it a rule to do --- :仮目的語として機能するit
in order to do ---:~~するためにという不定詞

(フレーズ的な内容)
make it a rule to do ---:~することにしている
study English every day:毎日英語を勉強する
improve my speaking skills:スピーキング力を改善する

さらにどういうことかといいますと、以下のようになります。

音声 I make it a rule to study English every day in order ・・・
       I make it a rule to study English every day ・・・
脳内1  ※1     ※2                ※3
脳内2 私は以下のことを習慣にしている、毎日英語を勉強すること、その目的は・・・
脳内3 スピーキング力を向上させようと毎日学習に励む自分の姿をvisualizeする

上に収まらないので※1-3は以下の内容を脳内で確認します
※1 make it a ruleはSVOCの構文、itは仮目的語
※2 study Englishはa ruleとO=Cの関係
※3 in order toは不定詞で目的を意味している。毎日英語を勉強する目的。


つまり耳では英単語を1つ1つ聞き取り、頭の中ではその聞こえてきた英文に※1~3のように解説を加え、日本語で把握し映像化する。その頭の中での内容を処理しつつ、意識して口ではシャドーイングをする。

とはいえ、上記を同時にやるのはあまり現実的ではないので、

「次は脳内1のことを意識、その次は脳内2のこと・・・」

と別々に行うことがまずは無難かと思います(私の場合脳内1+3/2+3で練習することが多い)。


耳+脳+口をそれぞれ同時違うことを処理しているので難易度は非常に高く、このStep 3はそれなりに練習しないといけないと思います。ただ、この思考回路は「次の内容」を頭に思い浮かべ文章を構成しつつ、口は「今の内容」を発声しているという、普段私たちが普段日本語を話すときに自然にやっていることを英語で行う練習になっています。

日本語と英語は文法構造からして違いますが、ある程度次に何を言うか決まっていないと基本的に流暢に話せるはずがありません。上記はその練習ということです。


シャドーイングしているときだけでなく、実際に自分の意見などを述べるときも上記脳内1-3のような思考回路が多かれ少なかれ介在しているのですが、無意識に組み立てられる英文のレパートリーが増えていくにつれて脳内1&2に割く割合が減ってきます。

意識的に練習することで定着し、無意識にできるようになるのです。

脳内1-3の内容が同時にできていると確信が持てる段階になったならば、その英文において脳内1&2の内容はほぼ無意識のレベルに昇華したといってよいと思います。イメージを音声に変換しているような感覚になると思います。今後同じ構文を使う場合はかなり自在に使えるようになっているでしょう。積み重なるにつれて流暢さと発話できる内容の幅が広がっていきます。

Step 1&2はシャドーイングを学習に取り入れている方は実践されているはずなので、私がStep 3として扱った内容を真新しいと感じられた方はまずそのうちの1つを意識する項目に入れることから始めてはいかがでしょうか?

慣れるまでは難しい練習方法かもしれませんが、しばらく経ってその威力に驚くことになると思います。

興味ある方はぜひお試しください。
予備知識の補強:経済学
数日前のことですが、過去のエコノミストが手元にあるので、その中の中国財政についての記事を読みました。

「Finance in China」
chinafinance.png

不良債権がいくらに達して、それが何%で、ジャンク債に認定されていないけどそれに等しいほどのリスクの高い債券が・・・と書かれているわけですが、正直ちゃんとわかって読めていない感が満載でした。

経済学をベースとした株式・金融などの予備知識(背景知識)の不足が原因なのは明らかです。

すぐさまKindleで経済学の本を買いました。

「経済学を学ぶ」
keizaiwomanabu.png

200ページ程度の新書ですが、中々わかりやすく書かれていたと思います。それでも独特の用語などは門外漢である私からすると複雑で覚えにくいと感じてしまいますが・・・

以前の記事にも紹介していましたが、私は国際情勢・時事ネタを読むのが好きで地政学の本を何冊か読んだりしてきました。一方で経済と政治は切っても切り離せないものであるにも関わらず、経済学を学ぶことを避けてきました。これは単純にあまり興味がなかったこともありますし、記事を読んでいればわかってくると思っていました。悪い言い方をすれば「地政学をわかっていれば経済の流れと金融のこともわかるだろう」と高を括っていたわけです。

確かに少しずつ分かってきます。なぜここで財政政策がとられるのか、といった記事を繰り返し読むことで慣れてくることも多いです。しかしながらやはり理論的なことを知らない限界はあると感じ、上記の本をまず手に取りました。

次のターゲットは以下の本です。

「入門経済学」
keizainyumon.png


「スタンフォードの経済学入門ミクロ編」

nyumonkeizai.png

「スタンフォードの経済学入門マクロ編」
macroeco.png

「ECONOMICS: a very short introduction」
vsieco.png

スタンフォードの2冊あるいは入門経済学1冊を読み、その後このVSI(a very short introduction)シリーズのECONOMICSを読もうかと検討中です。アメリカの生活は、朝は早いのですが、その分終わるのも早い傾向があり本をたくさん読めます。平日はどうせ遠出できないのでたくさんある時間を活かして医学以外のことも学んでみようかと思います。

今まで苦痛に感じた経済系の記事もより深く理解して、しかも楽しく読めるようになることを期待します(>_<)

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当ブログでは、背景知識は「英語力」という意味の広い言葉に含まれる様々な「力」を有機的につなげる働きを持つものとして紹介してきました。

(4/6記事: 勉強方法の処方箋:単語学習 part.2)
「背景知識のおかげで単語の定着は促進され、類推により潜在的な語彙力が増加し(語彙力)、わかりにくい構文・構成が一気にクリアになり(文法・構文力)、文章が全体を通して「何を言いたいのか」を理解する助けになる(理解力・論理力)のです。」

ひいては新しいことを学ぶ楽しさを見出すことによって学習に対するモチベーションにつながります。

英語学習を通して新しい分野の知識に触れ、それを伸ばすことが楽しくなりその楽しさがまた英語学習に対するモチベーションを高める。何度も書いてきたvirtuous circle(好循環)が起きています。

英文(英字新聞やScientific Americanなどの雑誌など中身のある文章、TOEFLのリーディングもいいと思います)を読むときは語彙・文法・構文などの学習は勿論、その文章から何か新しい知識は学べないものか、という目線も常に持ち続けていきたいと思います。
integrated始めました+採点者の印象について
ウェブトフルのライティング添削でintegratedも始めました。independentと並行してやっていきたいと思います。

integratedのライティング添削は現時点で3回分返却され5weak(5だが、4にされる可能性もある)が1回、5が2回とまずまずの結果です。independentは5weakが多いです。具体例部分で複数の訂正がなされ、中々5の評価をもらうのは難しいですね。

さて、今回はTOEFLライティング採点者の「印象の変化」の話です。なので特にTOEFLに限った話で、しかも珍しくテクニック寄りの内容になります。

まずこの前返却されたintegrated添削のエッセイ(添削前)とそれに付された総評を載せます。

(エッセイ)
The reading passage presents three reasons why eco-certification will not be effective in the US wood industry, whereas the lecture casts doubt on the writing by giving three convincing rebuttals. The professor believes that each of the points in the reading material is either incorrect or uncorroborated.

The first reason in the reading is that US customers are tired of advertisements indicating high quality and do not pay attention to them. On the other hand, the lecturer states that American customers are good at distinguishing trustworthy advertisements from skeptical ones. If wood is certified internationally, many of them will be more likely to trust the product and purchase it.

The second reason by the author is that wood companies have to pay to be examined by an authority in order to get the certification, and the ensuing increase in price will discourage consumers from buying their products. Contrarily, the speaker argues that when the price difference is small, American customers will use other criteria to make their purchasing decisions and eco-certified products will be only five percent more expensive than uncertified ones. This means that the consumers, who are more aware of environmental problems, will be willing to buy eco-certified products.

The third reason in the passage is that US wood companies, which make most of their revenue from domestic business, will not be motivated to obtain eco-certification as domestic customers are already satisfied with their products. On the contrary, the educator contends that eco-certified foreign companies will come to the American wood market to fill the need for eco-friendly products. As more attention is paid to environmental concerns in the US, domestic companies with no eco-certification will be left behind.


(コメント)
Overall, you have a practically perfect essay. I was going to give you a 5(weak) or 4(strong) because you missed the “independent” detail in the second paragraph, but your final two paragraphs seriously impressed me. You are a wonderful writer as I’ve said before and the only thing that will prevent you from doing extremely well is a detail error. Keep practicing and you’re doing great!
5

※補足説明しますと、第2段落(=BODY1)でリスニングの「independent agencyによって世界的にrecognizeされる」という内容を「internationally certified」と不正確なパラフレーズをしたこと、信用性の低い広告に対しskepticalという誤った形容詞を使ったによって減点されそうになったようなのですが、冒頭・BODY2/3が内容・文法ともに訂正箇所がなく、且つ上記には含まれていませんが各段落の語彙の使用・文章の構成がとても効果的だった、とのことです(パラグラフ毎のコメントに書かれています)。それによって5点の評価になるというエッセイでした。

※採点者の好みなのか不明ですが、independentの採点者には作文でwith no limitationと書いたらwithout limitationと訂正されました(間違いではなく、こちらの方がよいという意味で)。したがって、BODY3のwith no eco-certificationもwithout eco-certificationと書く方がよいのかもしれません。間違えているわけではないので減点にはならないと思います。


ライティングintegratedについては内容理解とポイントを押さえることが最重要なのは言うまでもありません。最高評価である5をとるにはパッセージ、リスニングの両方を正確に不足なくまとめる必要があります。一方でTOEFLのライティングは内容・語彙の広さ・複雑な文法の運用などが総合的に採点されるので内容の一部が少し曖昧でも他の場所でいい作文ができれば「まあ、1つくらい曖昧に書いちゃうよね、人間だもの。でも全体的にこんなにいい作文が書けるなら5だ!」と採点してくれる可能性があるということでしょう。この添削者の方には何回か採点してもらっていますが、impressedしたノリと勢いで5をくれるような方ではないと思うので実際の採点者も同様の判断をする可能性は高いと思います(というかウェブトフルでは確実に5もらえると判断されなければ5weakにされます)。

実際にこのことを本番のTOEFLに応用するのであれば、もし大切なポイントを完全な形で書けない時があれば、なるべく高度な語彙・構文を用いて作文してみてはいかがでしょうか?3、あるいは4になりそうなところを4や5で踏みとどまることができるかもしれません。曖昧でもその内容に触れていれば何とかなる可能性が多少はあります。ただ最高評価である5を取るには2か所曖昧だと間違いなく4以下になると思いますし、1か所でも程度によってはどう頑張っても5が取れないこともあると思います。その辺は総合的な評価なので。

上記を行うリスクとしては、言うまでもないことかもしれませんが意図的に高度な文章を作成するにあたり、文法や構文上のミスの確率が上がることです。通常integratedにおいてはパッセージの内容を簡潔にまとめ(できれば単語だけでもパラフレーズ)、リスニングの内容を聞き取れた単語を用いて作文し、語彙・語法のミスが少なければ5がもらえます。本来は難しい文法や語彙を無理に用いる必要はありません。ただ詳細を思い出せないのに時間を使って考えるよりは、その分の時間で文章を洗練させる方が点数に結び付く可能性があります。点数を1点でも稼ぐための戦略の1つくらいに思ってください。人間、時には諸刃の剣に賭けなければならないこともあるでしょう。

特に関係代名詞や分子構文を用いると有効だと思います。また例えばharmfulをdetrimental, injurious、場合によってはtoxic, noxiousに変えるなどの語彙の高度化も余裕があってその単語を使えるならトライするのもいいと思います。

「あ!ここ正確にはなんだっけ・・・」となったら内容はふんわり書きつつ、「ちゃんとレクチャーのことわかってますから!」と言わんばかりのかっこいい英文を書いてみると、1か所くらいならば減点されずに済むかもしれません。e-rator(機械採点)に有効かはわかりませんが、構文の複雑さ・語彙のレベルなどはe-ratorでも採点基準だったと思います。


繰り返しになりますが、一番大切なのは「ちゃんとリスニングを聞いて大切な内容を記述すること」であり、準備段階では目標の点数を取るのに必要なリスニング力・ライティング力を養うことです。聞き逃して正確に書けなければ減点されるのは当たり前です。そして上記の内容は都合のよい方法ではなく、点数に泥臭く執着する手段の1つです。必ず挽回できるとは限りません。でもTOEFLは試験である以上受験に当たっては点数を取ることが至上命題であり、現に多少の曖昧さは挽回できると取れるコメントを頂いたことから、困った時の選択肢に入れてみるのもありかな、と思い提示させていただきました


以上、TOEFLライティングにおける採点と本番におけるan arrow in the quiverについての記事でした。
日本語年齢と英語年齢
さて、今回のタイトルもまた意味不明ですが簡単に言うと多くの学習者が経験していると思われる「英語で意見を言おうとすると陳腐なことしか言えない問題」です。

何かについて意見を求められたら10歳なら10歳なりの、30歳なら30歳なりの答え方があると思います。

例えば「大気汚染の現状と対策についてどう思うか?」という質問に対し、10歳の子供は「病気になっちゃうし、良くないと思う。」という解答をするとします。子供ならそれでいいと思います。これが高校生・大学生であれば、「有毒物質による呼吸器疾患の増加・温室効果の拡大による温暖化の進行」を述べるかもしれませんし、社会人となれば「中国の深刻な大気汚染の状態(赤色警報の発令)・COP21の議題(途上国の化石燃料依存なども含めて)」、あるいは「代替エネルギー」などについて述べるかもしれません。

それぞれの年齢にふさわしい答え方があると思います。例えば10歳の子供はまだ論理的思考力の発達が「始まる」くらいの年齢ですので無理やり脳の発達にそぐわない考え方をさせるのもナンセンスかと思います。
(幼少期の頃からお受験などで大量の勉強をしてきた学生が、高校3年から受験勉強を始めた学生にあれよあれよという間に追い抜かれるということが頻繁に発生するのは勉強の仕方の巧拙の他に、幼少期に脳の発達に不相応な高度な勉強をしてもそれほど効果がないのかな、と思います。※医学的文献などに基づく内容ではありません。)

では「大気汚染の現状と対策について、英語で意見を述べてください。」と言われるとどうでしょう?

やってみるとたとえ中国のことやCOP21をニュースで見ていても、「よくない。病気のリスクが高くなる。政府は何かするべきだ。」くらいで終わってしまうことも多いのではないでしょうか?

英語で話すとき、流暢さなど英語に関わることだけでなく、「内容の高度さ」までもが英語力の制約を受けてしまいます。

例えば英検1級をぎりぎりか、少し上くらいでパスすると13歳前後の英語力だというのを聞いたことがあります。

英検1級を合格できる日本人であれば英検協会のいう「社会性のある内容を理解する」ことができているはずなのに、口から出てくる内容は実際にわかっていることの半分も出てこない。日本語にしてみると中学生レベルの意見だったりします。

英検1級に受かった直後の私はこのことに愕然とし、学習を継続する決意をしたわけですが・・・

したがって、「自分の英語力はネイティブの何歳くらいに相当するのか?」は、「ある事柄に対しどれほどの内容を『口頭で』表現できるか?」で大まかに把握できるように思います。専門分野だけでなく、他の分野も含めての方がいいと思います。

・・・と、このことは以前からうすうすわかっていたことですが、アメリカに来て一層自覚しました

特に、様々なシーンで自らに下される評価は「どれだけのことが語れるか」で決まりますから、英語年齢でも「厚みのある人間」になるためには幅広い教養と周囲に対する配慮、そしてそれらを表現できる「英語力」が不可欠だと思いました。

長い道のりですが、海外の学会にも行く機会のある私たち医師にとっては喫緊の課題ですので意識しておきたいと思います。
(悲しいことに「医師で英語が喋れないのは日本人だけ」と言われているのを聞いたことがあります(泣)挽回してやろうと思います。)
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